VORTAL 変身
以前、著者のサイトで連載されていた長篇 VORTAL が、新たな形で甦る。
これは2000年に、あるウェブ・マガジンに連載し、この雑誌の廃刊とともに中断していたもの。著者は以前の原稿に手を入れながら、昨年、公式サイトに連載した。この時も、以前中断したところまでで、ウエブ上での発表は終っていた。
が、著者としては愛着のある作品でもあり、再度連載したことに刺激されて、その後も書き継いでいたわけだ。
今回は書籍の形で、早ければ今年中に刊行される。しかも、話が膨らんだため、1冊では収まらなくなり、シリーズ化されることになった。何冊になるかはまだ未定。
この小説は現代、中世、未来のムンバイ(ボンベイ)を縦横に飛びまわる。三つの時間、三つの世界を結びつけるのが VORTAL と呼ばれる、異様なウェブ・サイト=ヴァーチャル世界。コンピュータを通じて時間旅行、異次元移動がおこなわれる。
主人公は現代のムンバイで、IT関連で成功しているある家族のメンバー。急成長するソフトウエア会社の経営者、人気コラムニストのその妻、MIT留学から帰って、映画製作をめざす長女、やはりアメリカ留学をめざす大学生の長男、そしてコンピュータ・オタクで高校生の次男。
まず末っ子がコンピュータに消えたと思うと、まるで別の性格になってもどってくる。長女はやはりコンピュータに吸いこまれ、気がつくと遙か昔、後にムンバイになる島をめぐる戦闘の真只中にほうり込まれている。妻はコンピュータから飛びだしてきた、長女そっくりの若い女に襲われる。
いったい何が起きているのか。誰が、何のために。
IT関連ジャーゴン、ハリウッド・ボリウッド映画の引用をふんだんにちりばめた、シリアスでユーモラスなSF大作。乞う、ご期待!